九鬼トシユキです。
今回は本紹介。
中根千枝『タテ社会の人間関係』講談社現代新書
日本社会における、
日本人の対人感覚を、
見事に考察し、
そんな感覚は特に意識したことないが…
言われてみれば確かにその感覚を持っている!
と、
我々日本人が持っている主観的な感覚を、
本書を通して客観的に見つめることができます。
…
まず、
タイトルにある通り、
日本人の対人関係はタテ社会です。
人間関係を構成するものとして、
「場」と「資格」があり、
場がタテ関係を生み、
資格がヨコ関係へと展開していきます。
場は、
会社とか家族親族など、
人が属するものです。
一方の資格は、
同じ肩書きを持つ人です。
場の内部である人同士、
例えば会社内部でも同じ社員同士は、
同じ肩書きなのでヨコ関係になります。
ところがです。
日本人の特徴として、
仕事ができるできない、勤務年数云々など、
上下関係を自然と意識してしまいますので、
場の内部でタテ関係が生まれます。
また、
日本人は所属意識が強い傾向にあります。
そのために、
同じ場であれば、
「うちのもの」となり、
その人間関係は非常に強い!
同じ場に属する「うちのもの」に対して、
他の場に属する人は「そとのもの」になるために、
場と場の交流が生まれづらい。
…
本書は、
1967年に出版されたものです。
当時と今とでは、
身の回りのものや生活スタイルが変化していますが、
変わらない部分もあります。
対人感覚でいうと、
このタテ関係が変わらない部分で、
昔から変わらず日本人が持っているものです。
どんなものでも一長一短あるので、
場面場面によっては弊害になってしまう点もあります。
それでも、
日本人が持っている感覚を、
客観的に見つめてみると、
それぞれ学ぶ点は大いにあるでしょう。
今日もありがとうございます!
☆フォーチュン九鬼☆
「栃木の城+α」
管理人:九鬼トシユキ
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