九鬼トシユキです。
今回は久しぶりの本紹介。
大崎善生『聖の青春』(角川文庫)
今年は将棋の話題が盛り上がりました。
さて、
村山聖というプロ棋士をご存じでしょうか?
村山聖さんは羽生善治さんと同世代の棋士、
「東の羽生 西の村山」
と称されるほど物凄く強い棋士でした。
『聖の青春』は、
その村山聖さんを描いたノンフィクション小説です。
この本を知る少し前、
病を抱えながら強い棋士がいたことを知りました。
その時は残念ながら名前までは覚えられず、
『聖の青春』の存在を知ってから、
病を抱えた棋士=村山聖さんと認識しました。
村山聖さんは幼い頃、
ネフローゼ症候群という腎臓の病を発症し、
その病を抱えながらの棋士生活を送ります。
実は、
棋士は将棋を指すだけで、
ものすごく体力を使っています。
脳の消費するエネルギーが凄まじく、
将棋を指すだけで体重が減るようです。
少し疲れると体調が悪化してしまい、
倒れてしまう村山聖さんの棋士生活はまるで、
将棋を指す行為が自ら命を縮める行為でもあるかのようです。
それでも村山さんの将棋は恐ろしく強いんですから、
読んでいて胸が熱くなります。
1998年8月8日、
村山聖さんは膀胱癌で亡くなりました。
29歳。
今日もありがとうございます!
「栃木の城+α」
管理人:九鬼トシユキ
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